能力を安定的に発揮できる栽培支援サービス「実育秀」

有限会社グリーンサム(岡山県・瀬戸内市)
開発部 代表取締役 武久修

収穫量と安定性が向上し、赤字体質が黒字へと転換

─補助事業の成果である製品・サービス・技術等について教えてください。

弊社ではイオンクロマトグラフを導入し、作物栽培時の肥料養液と排液の変化を定期的に測定し、そのデータを元に適正な肥培管理の支援を行うことで能力を安定的に発揮できる栽培支援サービス「実育秀」を提供しています。

導入企業では収穫量の向上と安定性、食味までも向上し、赤字体質だった経営が、単年度黒字へと転換することができました。また、このシステムによって、農園の後継者が農業に対して意欲的に取り組めるようになり、経験不足による肥培管理の失敗がなく、安定的に栽培経営が続けられます。

ものづくり補助金を活用して肥料組成の分析器であるイオンクロマトグラフを購入させていただきました。分析器によって肥料のバランスを比較することで今まで知らなかった、季節や生育段階によって異なる肥料成分の要求度の違いが分かってきました。

─それは世の中にどう役に立つとお考えですか?

弊社は養液栽培のシステムを作って提供しています。最初、ハウスの作物栽培において、タイマーで肥料養液をいつ流すと決め、廃液が出てきたら水分センサで水が止まるようにコントロールできないかと思ったのですが、なかなか上手く行きませんでした。例えば天気の良い日は多く水を与えないと作物はしおれてしまいます。逆に雨の日は水を与えず乾かさないといけません。時間でコントロールできるものでないからです。

そこで、温度と太陽光のエネルギー量を合算するセンサをハウス内に取り付けることで、栽培環境を的確に把握することを考えました。トマトの栽培でテストをしてみると明らかに生育が良くなりました。1年でシステム代が出るくらい利益が得られるようになりました。しかも、3年、4年と続けても同じ結果を得られることができます。

生産者にはハウスの栽培技術者を雇う余裕はありません。それを「実育秀」に任せることができます。「実育秀」は24時間、ハウスを監視してくれます。頼りがいのある相棒になると思います。

現在はハウスを想定していますが、今後は通常の栽培や家庭菜園にも広げられればと考えています。

─競合と比べて優位性は何でしょうか?

他社でも同じようにコントロールするシステムを手掛けています。他社では日射センサーと培地水分センサーで灌水制御していますが、弊社はこの制御の不便さを実感し、植物が生育環境で受け取る熱量に基づき灌水のタイミングと肥料濃度をコントロールするアルゴリズムを開発し特許取得しました。この制御により肥培管理を実育秀という優れた相棒にほとんど任せることができ、自分が設定するよりも優れた成果をもたらしてくれるようになりました。しかも弊社は特許を取っているので他社に同じことはできません。また、他社よりかなり先進的なことをやっており、追随は不可能と考えています。

失敗したくないと考える生産者とマッチングしたい

─どのような使用シーンをお考えですか?

生産者さんに使用して欲しいと考えています。特に栽培技術が未熟の人。管理を「実育秀」に任せることで失敗が少なくなります。また、無駄な農薬も使わなくて済むようになります。収穫量と安全性が向上し、経営の安定化にもつながります。

基本ベースの考え方は同じでも作物によって適正値は違います。作物や品種、培地など案件ごとにアルゴリズムが必要です。同じアルゴリズムでは動かせません。ただし、同じような条件ならアルゴリズムの応用は可能です。

─どのような場所・人に使ってもらいたいとお考えですか?

アグリビジネスに参入する若者が増えてきました。しかし、経験不足で挫折する人も多いのが現状です。

「実育秀」は、最初から失敗したくないという人に威力を発揮できます。基本である肥料と水を管理できるようになると赤字体質も黒字に転換できます。

また、生産者の多くは高齢者です。毎朝、ハウスに行くのも疲れるという人も多くいます。経験からの知識があるけれど、その知識を忘れてしまうということも起こります。自分の知識からの根拠ある栽培技術をアルゴリズムに覚えさせれば強い味方になります。

─どのようなバイヤーとマッチングしたいですか?

生産者さんとマッチングしたいと考えています。また、システムのメンテンナスを代行してくれる協力会社、技術のある代理店さんも求めています。

問題意識を持っている生産者さんがいれば、一緒にアルゴリズムを作り、最適をもっと煮詰めたいと思います。

─今後の展望を教えてください。

システムを開発したのは5年前で、現在はデータを蓄積しているところです。今後、本格的に販売に乗り出そうと考えています。年間500~1000台は目指したいところですが、CPU不足なため、年間100台が現実的だと考えています。

生産者とともに喜びと感動を共有したい

ビニールハウスでの作業

─御社の概要や特徴、事業内容を教えてください。

弊社ではハウスの設計も提供できます。その他、施設栽培の提案も可能です。また、肥料も自社で生産販売しています。

実家は農家です。私は大学で分析を学び、卒業後、システム開発を独学で行うようになりました。

会社を設立したのは、実家の農家が大変で、同じように他の生産者さんも大変だったことから、どうにか解決したいと考えたからです。

─どのような背景・目的で本事業に取り組んだのですか?

アクティブワークは人間よりも機械の方が圧倒的に得意です。今後、機械を活用しないで農業をするということはあり得なくなっていきます。

今も会社をやりながら実家を手伝っています。というのは、やはり農業のことも分かっていないとこのようなシステムは開発できないからです。なので、机上の空論ではありません。

我々は消費者に愛される農産物を、安定生産できる養液栽培の仕組みを生産者に提供することにより、ともに喜びと感動を共有したいと考えています。

出展情報

Data

出展物の業種
物流・サービス・その他
補助事業実施年度
令和元年度・令和2年度
補助事業計画名
気候変動検知潅水施肥アルゴリズム搭載栽培支援システム 実育秀

企業プロフィール

Profile

社名
有限会社グリーンサム
創業年月
平成9年2月
代表者
武久修
本社所在地
〒701-4211 岡山県瀬戸内市邑久町庄田1164
TEL/FAX
0869-25-0930/0869-25-1939
ホームページ
http://gtagri.com
資本金
500万円
従業員数
-名
取扱製品
養液栽培設備の設計開発と、肥料、資材の販売

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