弊社の湿度センサの技術を活用し、熱中症予防対策機器「温感蒸散度計HS-C」を製作しました。
弊社の主力商品に「口腔水分計ムーカス」というものがあります。これは口腔乾燥を診断する機器です。この商品が確立できたので、口腔水分計で培った技術を活用して何かできないかと考え、熱中症予防対策機器に取り組むことになりました。
試作機は埼玉県の補助金で作り、量産のための金型製作にものづくり補助金を活用させてもらいました。
2021年にものづくり補助金が確定し、量産器の販売を開始することができるようになったのは2022年です。製品化に2年を費やしましたが、「口腔水分計ムーカス」の開発では10年もかかっています。それを考えると短期間で開発までたどり着くことができました。
「温感蒸散度計HS-C」は、蒸散度(汗をかきやすいのか否か)、温感度(温度に対して鈍いか敏感か)、そして心拍測定の3つを総合し、独自のアルゴリズムのソフトウエアを開発しました。「温感蒸散度計HS-C」で定期的に計測することで、自身の体調が把握でき、熱中症予防を心掛けていただくことができます。
類似商品はありません。ただし、Apple Watchのようにセンサを使って体調管理をするものはたくさんあります。しかし、「温感蒸散度計HS-C」は熱中症予防対策に特化したことで使いやすいものになっています。
熱中症は予防出来るものです。個人の方ではなく、中小企業や小規模事業者さんで、例えば建設業や警備業、農業関係のような、暑熱下で作業をされることを余儀なくされている会社さんを想定しています。「温感蒸散度計HS-C」は社員の皆さんでシェアできます。1台を導入していただき、熱中症にかかるリスクが高い環境で働く社員さんの体調管理に役立てていただきたいと考えています。
熱中症の怖さがなかなか伝わっていないように感じます。政府は警戒アラートを出していますが、水を飲んでいれば大丈夫と軽く考える人は多いようです。
熱中症で亡くなる人は多くいます。新型コロナウイルス感染症と熱中症の症状が似ており、どちらか判断がつきづらいという問題があります。そのため、どこの病院でも受け入れてくれないという救急搬送困難事案が埼玉県で、暑さの続く5月から8月までの4か月で約65,000人もいました。去年は44,000人です。確実に増加しています。そのうち65歳の高齢者が約55%を占めます。また、熱中症の軽症の方は65%でした。熱中症の治療を受けられない、また、別の病気で、脳梗塞や心筋梗塞のような一刻を争う重大疾患の患者さんの対応が遅れてしまうといった課題につながります。地球温暖化により今後、今年以上の猛暑日になるでしょう。中小企業、小規模事業者さんであっても熱中症予防対策は重要課題になってくると思います。
中小企業、小規模事業者さんで、熱中症対策に課題を感じている会社さんとマッチングしたいですね。そのような会社では人手不足で、ひとり休んだだけでも業務に支障が出ます。そのため、日頃の対策が大切です。
あと、健康機器や医療機器の販売を手掛けている会社さんや代理店さんも募集しています。
弊社では建設業などにDMを送り、PRをしていますが、スタッフも少ないので販促活動ができるのは埼玉県の会社さんだけしかできないのが現状です。全国展開するためには、学校に納入している、介護施設に納入しているといった代理店さんとお会いしたいと思っています。
弊社で量産体制を取っています。販売を開始してからまだ100台ほどしか売れていませんが、今後は年間で1000台は販売したいと考えています。今後、第二の主力商品として注力していきます。
弊社は2000年を第二創業として医療分野に参入しました。幸い、村田製作所と協業することになり、「口腔水分計ムーカス」は「Murata口腔湿潤計ムーカス」となって新たに発売されました。今後、「Murata口腔湿潤計ムーカス」の安定供給に努めていきます。
これから日本は超高齢社会になっていきます。お年寄りがますます増えていきます。弊社では高齢者や弱者に寄り添っていきたいと考えています。「口腔水分計ムーカス」もその観点から開発しました。
医療機器は保険適用されなければ、なかなか売れません。「口腔水分計ムーカス」は保険適用になっています。「温感蒸散度計HS-C」も保険適用になるよう、努力したいと考えています。
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