
鹿や猪等の害獣による樹木や農作物の食害が問題となっています。その対策として、弊社は運搬性、耐久性に優れた、頑丈かつ柔軟性を両立する、山林でも運びやすい鉄製の害獣侵入防止柵「フレキシブルリングフェンス」を開発しました。
この「フレキシブルリングフェンス」は、リングを組み合わせたフェンスです。リングの節を持つため、折りたたむことが可能です。さらに斜面や曲面に沿っての設置、カーテンのように広げることも可能です。また、リングの材料を太くすることで、耐荷重向上も図ることができます。
ものづくり補助金は、「フレキシブルリングフェンス」を製作する上で必要な、リング形状に巻く加工装置の導入に活用させて頂きました。また、導入した加工装置は、現状の事業の生産性も効率化・生産品種を維持する上でも役に立つものです。

害獣対策の市場は1000億円規模があり、国内の課題としても強く認識されています。また、害獣に悩む生産者さんの多くは人手不足や高齢化という悩みを抱えています。
山林で、害獣除けのフェンスを設置する際、設置場所までの足場が悪いことが多いものです。重い建材は運搬がしづらく、かといって軽い建材では頑丈さが充分ではありません。
「フレキシブルリングフェンス」は、運搬性、耐久性に優れ、頑丈かつ柔軟性を両立しています。害獣にお悩みの方々のお役に立てばと考えています。
弊社の「フレキシブルリングフェンス」は、従来の樹脂ネットよりも強度があり、従来の鉄柵よりも持ち運びしやすいものです。似たような製品はまだ、ありません。
ただ、従来の害獣侵入防止柵を否定するのではなく、害獣対策の新しい選択肢になればと思っています。地域、場所に合わせて適切な部材を使って行くのが良いと考えています。樹脂ネットの補強として一部に「フレキシブルリングフェンス」をお使い頂くことも可能です。
また、「フレキシブルリングフェンス」は用途や場所に合わせてサイズを調整して製造することが可能です。その際、弊社は鉄鋼材料や一般的な科学基礎知識があるため、他業種とも円滑にコミュニケーションを取ることができます。

害獣に悩む、生産者様に活用して頂きたいと考えています。また、高強度で持ち運びしやすいという製品性質から、害獣対策以外にも用途があると考えていて、農業、水産業、建築資材との相性が良いのではないかと考えています。例えば、水産業者様なら、ステンレスで製作し、水中に沈め、養殖などに使って頂くことも可能です。
広く認知頂いて、それぞれの専門家のご知見で、活用して頂きたいと考えています。
リングにより構成されているため、圧迫感のない形状です。景観を維持したい場合、リングの隙間から向こう側が見えるため、商業施設や公共施設での利用も可能かと思います。
更に、通常は収納しておき、必要な時に展開できます。例えば、熊が街に出没した際の臨時対応として、学校の玄関前にフェンスを展開するといった使い方も可能かと思います。他にも災害対策などの分野でも利用もできますし、使い方に合わせてアレンジができます。
林業や農業、市町村役所、飲食店や物品販売で什器やインテリアを探されている方など、「フレキシブルリングフェンス」を便利に活用したいとお考えの方々とマッチングしたいと考えています。
また、実際の設置は、建築業(部材設計)の方がされると思うので、そのような方々。建設部材設計などをされている施工会社の方で、これまでにない製品で、新しい用途を検討されている方ともお話ができればと考えています。
害獣問題や人材不足といった課題を解決できる製品にするため、様々な方のご意見を伺い、協業してくださる方と一緒に取り組めたらと考えています。
また、町工場が減りつつあり、新しいモノ作りに、今後困る機会が増えて行くのではないかと考えております。
町工場は、これまでに製造実績がなかったりカタチが具体的ではなかったりする依頼の場合、あまり手をだしたがらないところが多いかと思います。しかし、弊社は、「こういうものが欲しい」と言って頂ければ、考え、計画し、「こうすれば実現できます」とご提案できます。言語化できないことでも、ある程度は形にする努力をしています。小回りが利いて、自走できる会社として弊社を認知して頂き、気軽に声がけ頂ける会社を目指したいと考えています。

弊社は1964年創業の、60年以上、鉄鋼製品の加工メーカーとしてお客様に寄り添った製品を提供してきました。鋼材のうち、バネ性の高い帯鋼材、線材、板材を、切断、曲げ、溶接、かしめ、組み立て作業(布製品の簡易加工と鋼材加工品)等の加工を手掛けています。
バネ材料(鋼帯、鋼線)などを取り扱い、主に工業用の集塵機装置の中にある、フィルター用の金具関連の部品製造などを製造しています。バネ材料ではないめっき材やステンレス材料の金属加工も行っています。
他にも、一般消費者向けの金属製品の製造にも挑戦しています。金属材料の選定にも専門知識を活かしてサポートしています。
害獣被害の拡大、高齢化、人手不足という背景があり、「山林に柵を立てて欲しいと言われることがある」という方の話を聞き、弊社で何かできるかもしれないと考えたことが切っ掛けです。
また、四代目である私が、自分で考え、今までにない新しいモノを作りたいと考えたことから、「フレキシブルリングフェンス」が生まれました。
今後、「フレキシブルリングフェンス」を、弊社の事業の柱になるよう、成長させて行きたいと考えています。

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