
弊社は、空気中酸素から活性酸素を生成する世界随一の技術を開発し、特許も取得しています。
その技術を組み込み、水中の有機物を瞬時に分解する、活性酸素水処理装置「W-Gaia(ダブリューガイア)」を開発しました。
世界的に河川・湖沼で微生物が分解できないCOD(化学的酸素要求量)が上昇傾向にあります。原因としては生活排水、工場排水などの流入、自然災害による処理能力の超過、湖沼や閉鎖性水域でのプランクトンの異常増殖などが挙げられます。
CODが上昇すると水質汚染の進行、それに伴う水生生物への悪影響が懸念されます。「W-Gaia」は、難分解化合物を瞬時に分解します。
ものづくり補助金は、装置製作に活用させて頂きました。

「W-Gaia」が生成する活性酸素(ヒドロキシラジカル)はオゾンと違い、水中有機物の原子結合を完全酸化分解(H2Oとガス)にさせることが可能です。そのため、接触効率・処理時間に比例してCODが大幅に削減されます。
メリットとしては、
・工場発生の難分解廃水を易分解化(微生物が食べられる状態)にすることで、自社処理が可能になり、廃棄物排出量の削減が可能になる。
・浄水場原水中のCOD低減(処理設備の負荷低減)。
・完全酸化分解なので化学物質の残留がない。
・下水処理場で前処理を行うことで、有機物が易分解化されるため、生物処理槽の縮小化が可能になり、それに合わせてブロワーを削減することで、エネルギーが削減可能になり、発生汚泥も低減する。
・廃水処理が安定化するので、特殊な専門知識が不要になる。
などが挙げられます。
弊社が、空気中酸素から活性酸素を生成する技術の開発に取り組んだのは、琵琶湖のCODが上昇しているということがあります。難分解有機化合物を分解するのは、活性酸素しかないということは昔から言われていました。しかし、大量に活性酸素を作る技術が今までありませんでした。
それを弊社が世界で初めて開発しました。特許も取得しており、他社では真似はできません。

大手企業の課題は、工場関係の排水処理です。弊社と取引をしている企業で最も多いのは、自動車メーカーです。自動車は塗装しますが、塗料には様々な性能があります。例えば、熱に強い、汚れにくいなど。その性能を維持するため、様々な難分解有機化合物が使われています。そのため、微生物は食べられない廃水ができます。その処理に、「W-Gaia」を活用して頂いています。
次に多いのは食品工場です。特に乳製品、チョコレートやマヨネーズは油分ですが、油分も微生物は食べられません。更に化学工場。特殊な化合物を使っていると、やはり分解できません。
現在は、この3つの業界からの引き合いが多い状態です。
大手メーカーでは、SDGsへの取り組みとして、廃棄物の排出量削減、CO2の削減を、2030年目標として掲げています。例えば、塗装排水などは自社で処理できないため、廃棄物として処理しています。
「W-Gaia」を活用することで、廃棄物の排出量削減と CO2の削減を行うことができます。
弊社の課題は、認知度です。「W-Gaia」をもっと多くの企業に知って頂きたいと考えています。
直販ではなく、代理店販売を行っています。代理店は現在、40社くらいありますが、更に代理店を増やしたいと考えています。
企業と様々な共同開発を行っています。社員も少ないため、弊社の技術を提供し、企業で製品化して頂くことを考えています。

社名のWEFは、ウォーター(水)、エナジー(エネルギー)、フード(食料)を意味します。地産地消技術の開発に取り組む、ということからこの名称を付けました。
日本ではこの3つを、他国にほぼ頼っています。それを頼ることなく、生み出すことを使命としています。

建築物飲料貯水槽清掃を事業とするアオヤマエコシステムを1976年に設立しました。その会社は、現在、息子に任しています。
私は様々な企業から「課題を何とかして欲しい」と言われたことを受け、技術開発に特化した、WEF技術開発を設立しました。琵琶湖のCODが上昇している、という課題から、どうすれば解決できるかを考えたところ、「W-Gaia」が生まれました。
日本は、水、食料、エネルギーの乏しい国です。どう確保して行くか。持続可能性はどう実現できるかに取り組んでいます。現在は、水を確保する方法を確立することに注力しています。
今、取り組んでいるのは、工場の排水を全量リサイクルする技術開発です。新たな水はできるだけ使わないことを実現させたいと考えています。
細々とした研究開発ならば、大変ではないと思い、スタートさせたのですが、実際は前よりも忙しく、休みもない状態です(笑)。

Profile

CONTACT