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防災学習用デジタルゲーム
「守れ!サイガイ防衛隊」で、
危険箇所を予想し、防災意識を高める

東京カートグラフィック株式会社
地図地理エンタメプロデューサーむらまつ 和善

ゲームをやって面白かった、そして、その知識が役立つ

守れサイガイ探検隊

─補助事業の成果である製品・サービス・技術等について教えてください。

弊社が開発した、防災学習用デジタルゲーム「守れ!サイガイ防衛隊」は、地図を使って危険箇所を予想し、防災意識を高める学習ゲームアプリです。大型タッチパネルモニター上で、災害時に危険となる場所を自ら考えることで、災害リスクや地域特性への理解が深められます。

ものづくり補助金は、ゲームの開発と、大型タッチパネルモニターの購入に活用させて頂きました。

大型タッチパネルモニターにしたのは、触って、遊んで頂けるゲーム形態にしたかったからというのが理由です。

ゲームの一つの特徴が、参加者達が住んでいる場所の地図を使い、「リスクが高いところを探す」ことです。逃げる場所はどこかを教えるのではなく、危ないところはどこで、安全な場所はどこかを“考える”ことを重点としました。例えば、津波と山の崩壊では危ないところは違います。複合的に起こる可能性もあります。「守れ!サイガイ防衛隊」で学ぶことで、災害時のケースバイケースで応用できるようになります。また、本作は、国土交通省などが公開する洪水浸水想定区域・土砂災害警戒区域・津波浸水想定区域などのオープンデータを活用し、現実に即した防災判断を体験できるのが特徴です。

子ども達の反応は、自画自賛で申し訳ありませんが、とても良いです。点数を取り合うゲームなので、負けて泣いてしまう子もいます。「ゲームをやって面白かった」で終わっても、それが緊急時には役に立つと考えています。

ゲームのイメージ

─それは世の中にどう役に立つとお考えですか?

弊社は地図会社で、自治体様などからの受託でハザードマップを製作して納品しています。

しかし、納品した後は関知できず、住民の方が読んでいるのか、役立てようとしているのかが分かりません。また、当時(令和2年)内閣府の防災白書を拝見した時に、「ハザードマップは見たことがない」とか、「見方が分からない」という方が多くいらっしゃいました。どうすればハザードマップに親しんで頂けるかを考えたとき、ゲームなら楽しく理解して頂けると思いました。

対象は小学3年生以上ですが、大人から子どもまで幅広くプレイ可能で、世代を超えた防災意識向上に役立ちます。商業施設や公共施設、学校や地域イベントにも活用可能で、主体的な判断力の育成を目的としています。

─競合と比べて優位性は何でしょうか?

防災の意識は高まっており、様々なテクノロジーで防災に関するサービスを提供する企業は増えています。

また、ハザードマップをフィーチャーしている企業も多く、ハザードマップを見やすくするなど、WEBで簡単に見えるようにするサービスに各社が取り組んでいます。

しかし、ハザードマップを理解しようという試みは、私の知る限りありません。(DIGという手法はありますが。)

また、ハザードマップは「見るのは面倒」、「押し付けられている感じがする」、という方は多くいらっしゃいます。

ハザードマップは全戸配布の自治体がほとんどで、家に1枚、必ず送られてくるはずなのですが、そのまま、防災バッグに入れられてしまうこともあり、とあるアンケートでは「ハザードマップを見たことがない」と回答した方が3割にも上るという結果も出ています(2024年)。これで逃げる時に、「どう見ればいいのか、分らない」では困ります。

防災訓練や防災イベントを企画されている方とマッチングしたい

─どのような使用シーンをお考えですか?

民間商業施設を中心に、防災訓練や防災イベントで活用して頂くことを想定しています。子どもと一緒に大人も、ファミリーで参加して頂けます。子どもより大人の方が本気になってしまうゲームです。

地図は「見る」ものではなく、「読む」ものです。地図を読む力が身につくと、地形や土地の特徴から災害のリスクを自ら予測できるようになります。ただ情報を眺めるだけではなく、地図を通して地域の安全を考える力が育まれます。

また、地域ごとに地図データをカスタマイズできるため、各自治体や学校ごとに異なるハザードマップを再現したオリジナル版を制作することができます。

─どのような場所・人に使ってもらいたいとお考えですか?

元々は、ホワイトボードを使ったパネル教材で、「この地図のどこが危険でしょう?」と、小学生を中心に特別授業として回っていたのですが、その方法では先生が促してあげる必要があります。

設置されている「守れ!サイガイ防衛隊」を遊んで頂くだけで、説明しなくとも、誰かが教えたのと同じ効果が得られます。子どもたちは防災学習に取り組んでいるという意識もなく、危ないところを予想して選ぶ。それだけで防災の知識が得られます。

─どのようなバイヤーとマッチングしたいですか?

全国の災害リスク情報は公開されており、それを使うことで、全国の地域にカスタマイズしたゲームを作成することは可能です。

自治体や企業で、防災訓練や防災イベントを企画されている方、防災訓練のご担当の方、教育関係者など。また、「守れ!サイガイ防衛隊」と自社のサービスを組み合わせた展開ができるという方とマッチングできればと考えています。他にも「守れ!サイガイ防衛隊」とコラボレーションして頂ける会社様などとも。

あと、「守れ!サイガイ防衛隊」の有効、効果を理解して頂ける、代理店様ともお話をしたいと思っています。

─今後の展望を教えてください。

コンシューマーに少しでもアプローチをしていかなければ、「守れ!サイガイ防衛隊」の知名度は上がらないだろうと考えており、WEBブラウザで配信するなど、不特定多数、多くの人に触って頂ける状況を作っていきたいと考えています。

そして、様々なお客様のご要望にお応えできるよう、改良して行く考えです。

地図嫌いをなくして行きたい

─御社の概要や特徴、事業内容を教えてください。

弊社は1960年に創業した地図会社です。昔は手で地図図面を起こしていましたが、最近はデジタルで、地形図の更新作業などを行っています。また、カーナビの元データや地図グッズ、地図を使った文具の作成、販売も手掛けています。

─どのような背景・目的で本事業に取り組んだのですか?

近年は、Googleマップのようなものが登場し、地図はデジタルに移行しています。そのため、印刷物の地図の需要は落ち込んでいます。また、様々な方が地図サービスを提供できる時代となり、地図は地図会社の専売特許ではなくなってきました。その中でも、地図の知見があるという特色を、どう打ち出して行くかが課題だと感じています。そうした中で、地図を“堅くてニッチなもの”としてではなく、“楽しいエンタメ”として広める必要性を感じました。

実は私は、地図地理エンタメプロデューサーを名乗っていますが、元々はお笑い芸人をしていました。現在は地図とエンタメを掛け合わせ、「地図嫌いをなくす」活動を行っています。それは子どもたちに、ハザードマップだけでなく、地図のワークショップなどを通して、面白可笑しく地図に触れてもらい、地図好きを増やして行く活動です。その活動の延長線上で生まれたのが『守れ!サイガイ防衛隊』です。

お子さんが最も集中力が増すのはゲームの時間です。ゲーム感覚で地図に取り組んでもらえば、自然と地図が好きになってくれるのではないかと考えました。ハザードマップというテーマは、難しく考えてしまうものです。だからこそ、ゲームのような形で遊びながら身につけてもらえたら嬉しいです。

出展情報

Data

出展物の業種
くらし・ヘルスケア
補助事業実施年度
令和元年度
補助事業計画名
迫りくる南海トラフ地震に備える効果抜群防災教育ゲームのIT化

企業プロフィール

Profile

社名
東京カートグラフィック株式会社
創業年月
1960年9月
代表者
西山 和輔
本社所在地
〒167-0032 東京都杉並区天沼2-4-4 荻窪SYビル(2F)
TEL/FAX
03-3392-6717 / 03-3392-6720
ホームページ
https://www.tcgmap.jp/
資本金
1200万円
従業員数
約60名
取扱製品
地図製品、情報処理、空間情報ソリューション

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