消防法とカーボンニュートラルを両立する
安全性の高い切削油

関西特殊工作油株式会社(大阪府・富田林市)
代表取締役 龍俊行

植物由来で消防法とカーボンニュートラルを解決する

フラスコ

─補助事業の成果である製品・サービス・技術等について教えてください。

植物油由来の原料で構成された、消防法の規制とカーボンニュートラル効果を両立する安全性の高い切削油を開発しました。

弊社は潤滑油のなかでも特に金属加工油を中心に事業を行っています。金属などに切削加工を行う際、摩擦抑制と冷却のために切削油を使うのですが、切削油の多くは鉱物油といわれる石油由来のものです。弊社は植物由来の原料に着目し、植物由来の切削油の開発に取り組みました。

そもそも、植物由来に着目することになったのには、消防法という法律が関係しています。消防法では工場に保存できる切削油の数量が定められています。何故なら、鉱物油は引火点が低く、危険性があるからです。できるだけ引火点が高く、安全性の高い切削油が必要と考えたことから植物由来に辿り着きました。また、CO2の削減が叫ばれていることも関係しています。植物由来ならCO2の削減に貢献できます。

ものづくり補助金でマイクロスコープといわれる顕微鏡を導入しました。それによって切削加工を行う際の刃物の損傷状況をチェックすることができるようになりました。

下記のようなお困りごとはありませんか?

─それは世の中にどう役に立つとお考えですか?

植物由来の切削油のメリットは3つあります。

1つ目は、消防法のメリットです。大手さんでも保存している切削油の数量がオーバーしているケースがあります。そのため、消防署から許可されないということも起こっています。そのようなコンプライアンスも解決できます。もちろん、火災の危険性をなくすことにもなります。

2つ目は、工場のCO2の削減。排出量を削減できることです。弊社の切削油はバイオマス原料が65%のため、その分が削減でき、カーボンニュートラルに貢献できます。

3つ目は、水溶性の切削油を使われる会社もありますが、精度が悪いという欠点があります。弊社の切削油は加工精度を上げることができます。

─競合と比べて優位性は何でしょうか?

競合がないわけではありません。同じタイプの切削油も出ています。しかし、弊社はどこよりも早くから開発を始めました。その分、質は向上していると自負しています。当然、更に向上させるよう改良を重ねています。先行投資はアドバンテージになると考えています。

ライバル会社は大手が多いのですが開発スピードが遅いようです。そこにはニッチな分野なので、経営資源を一気に投入することはできないことが理由としてあります。その点、弊社は小さな会社なのでスピードで優位に立てます。キラーコンテンツ的な考えでいます。

生産管理や生産技術方面の管理者、担当とマッチングしたい

─どのような使用シーンをお考えですか?

金属加工をされている工場です。特に効果が出るのは、深穴加工という、深い穴を開ける加工です。工作機械や歯車などで深穴加工は使われています。

先行投資をしてきたことで導入いただいているのは大手さんが多いですが、中小の零細企業さんの刃物メーカーさん、鉄鋼メーカーさん、工作機械メーカーさん、造船などで活用していただいています。

もちろん、工場全体で使われるのではなく、特定の機械で使われるのですが、弊社はその分野ではトップを目指したいと考えています。

─どのような場所・人に使ってもらいたいとお考えですか?

導入を検討されるのは、工場を運営されている生産管理や生産技術方面の管理者や担当です。ただし、そのような方からの問い合わせをいただくようになったのは、ごく最近です。

というのは、昔から企業は環境に対して配慮に取り組んできましたが、PRのため、というのが実情でした。しかし、今はカーボンニュートラル、CO2の削減は本気で取り組まなければならなくなってきています。何か良い方法はないかと調べて弊社に辿り着いた、という方が多いようです。そのため、去年ぐらいから引き合いが多くなってきました。

植物由来なので漏洩しても土に還り、生分解性もあります。また、人体には優しい製品で、鉱物油に比べると科学的な肌へのアタックは少ないのもメリットです。作業中に霧状を吸い込むこともたまにはありますが、その点でも人体への悪影響はあまりありません。

─どのようなバイヤーとマッチングしたいですか?

弊社の切削油をご存じでない工場を運営されている生産管理や生産技術方面の管理者や担当はまだ多い状態です。そのような方とマッチングしたいと考えています。植物由来の切削油は地球環境にも人体にも安心して使っていただけます。

また、機械商社ともお話ができればと思います。機械の販売時、弊社の切削油を一緒に提案することで他社との差別化が図れると考えています。

作業風景

─今後の展望を教えてください。

植物由来のため劣化しやすいという課題がありました。そのため、取引のあるお客様に協力いただき1年間、分析テストを行いました。そのことで欠点は克服され、通常使用では問題ないことが分かっています。

また、鉱物油の切削油と比べるとコストは高くつきます。しかし、消防法の規制とカーボンニュートラル効果、安全性を考えると、今後、植物由来の切削油に切り替えていく必要が出てくると思います。需要が増えるとコストも下げていくことが可能となります。

油を交換することで生産性を上げることができる

木製の家

─御社の概要や特徴、事業内容を教えてください。

弊社は昭和41年の設立です。アメリカ製の潤滑油の輸入販売からスタートしました。今期で57年と古くからある会社です。従業員は8名と規模は小さいですが、お客様のニーズや困りごとに合わせて小ロットで開発するという考え方です。お客様によって用途や優先度は違います。お客様にヒヤリングをして、意図をキャッチアップし、きめ細かい対応をさせていただき、後のフォローも考えることで長くお付き合いさせていただいています。そこが大手とは違う最大の特徴だと考えています。

塚田さん

─どのような背景・目的で本事業に取り組んだのですか?

お客様に喜んで欲しいと思い、本事業に取り組みました。お客様に「おたくの油にしてよかった」と言っていただけるのが本当に嬉しいです。規模は小さいですが、価値ある会社になりたいと思っています。

油で環境に貢献し、生産性を劇的に上げることができます。機械や刃物をいいものを使っても油に無頓着なケースがあります。油も含めて三位一体で考え、良いバランスで使っていただければこんなに変わるんだと実感していただけるはずです。

弊社が扱う金属加工油や潤滑油は、環境に悪いと見られることがありました。だからこそ、少しでも環境に貢献したいという想いがあります。

出展情報

Data

出展物の業種
機械・部品
補助事業実施年度
令和元年度・令和2年度
補助事業計画名
植物油由来の原料で構成された消防法の規制とカーボンニュートラル効果を両立する安全性の高い切削油

企業プロフィール

Profile

社名
関西特殊工作油株式会社
創業年月
昭和41年5月
代表者
龍俊行
本社所在地
〒584-0023 大阪府富田林市若松町東3丁目4番28号
TEL/FAX
0721-24-2480/0721-23-2307
ホームページ
https://www.ktk-lub.com
資本金
1,000万円
従業員数
8名
取扱製品
潤滑油、工作油剤及び石油製品の製造販売

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