
弊社では、国内の廃材、間伐材を活用した、環境配慮型レンガブロック「レンブロック」を開発しました。これは、ものづくり補助金を活用して新たに設計・製作した、専用金型を用いて成形されたもので、質感・構造の両面で実用性とデザイン性を兼ね備えています。
「レンブロック」というネーミングは、レンガのブロックだからです。素材は、木質バイオマスプラスチックという木の粉が混入されたプラスチック素材です。レンガよりも扱い易い、プラスチックと木質をかけたバイオマスレンガという位置づけになります。
当初は、インテリアやガーデンにも使えるレンガとして販売を開始したのですが、子どもの好奇心や独創性を育む組立ブロックとして展開することになりました。
レンガが21cmなのに対し、「レンブロック」は16cmです。これは子どもが片手で掴めるサイズです。教育現場や循環型ワークショップでの展開も視野に入れています。
なお、専用金型は、異物混入が想定される素材でも安定して量産が可能です。今後は、他業者から提供された廃材を活かした製品開発も計画中です。
デジタルが進んでいる現代は、自分の手で、モノを使って組み立てることが少なくなっている気がします。
子どもの教育での考える力、作る力を育むという意味で役に立つと思っています。また、おじいちゃん、おばあちゃんなど、どの年代でも、作ることを楽しめるツールです。
自分だけのものを作る。創造性を育てる役割を果たせれば、いろいろなところで使って頂けるのではないかと考えています。

「レンブロック」の優位性は4つあると考えています。
1つ目は、パーツが4種類しかないこと。4つのシンプルな形状をどう組み合わせれば、何ができるか? シンプルなところに優位性があると考えています。
2つ目は、サイズが子どもが片手で掴める16cmなこと。
3つ目は、国産の木材を使っていること。自然なテクスチャーで、色もナチュラルです。レンガ色、木の色、コンクリの色、白色など、様々な色を揃えています。
「レンブロック」は、あくまでもレンガということに重きを置いています。他のメーカーにはない特徴だと考えております。
4つ目にあらゆる企業廃材を利用してレンブロック、その他の自社、協力会社金型を利用して製品づくり協力可能です。コーヒー等の食物残渣、海洋プラスチック、ペットボトル、会社ユニフォームから実績含め、現在開発中の物もたくさんあります。
「レンブロック」は、0歳から100歳まで使えることを特徴としています。0歳の子どもでも積み木のように遊ぶことができます。2~3歳になると、組み立てて遊べるようになり、歳を重ねると椅子や囲いを作って自分の居場所、空間を作るなど、面白いことが起きます。小学生になるとレベルが高くなり、チームで何かを作ったりします。
子どもが使わなくなると今度は、お母さんたちが花壇や、ちょっとした台を作ったりします。そのままおじいちゃん、おばあちゃんたちも使います。シンプルなだけに捨てないで、持っていられるブロックで、作るものは無限です。他にも様々な使い方があると考えています。
まずはご家庭で、お子さんにブロックで遊んでもらうことから。それと保育園、幼稚園。小学校、中学校も使って頂きたいと考えています。大学で建築を学んでいる学生さんにも使って頂けると思います。
幼稚園など、教育機関とマッチングさせて頂ければと思っています。また、「レンブロック」は様々な活用方法があります。ディスプレイや店舗什器関係を取り扱っている会社様には、「レンブロック」に興味を持って頂けるのではないかと考えています
教育関係、インテリア関係、店舗の什器関係などのご担当者とお話ができればと思っています。
小売業や販売代理店様も広く募集しております。
また、環境素材メーカー、自社廃材のアップサイクルを検討する企業様、展示会用のPRモデルをお作りになり外企業様等弊社のOEM実績を活かせるバイヤー様とのマッチングもできればと思っております。

弊社の課題は、「レンブロック」が知られていないことです。よく、「レゴなの? ブロックなの?」と聞かれます(笑)。玩具でなくレンガだというブランディングを強化したいと考えています。
「レンブロック」の位置づけは、どうすれば良いか、今模索中ですが、ホームページやInstagram、その他 SNSなどを通して皆さんに認知して頂くことを考えています。ニッチな世界かもしれませんが、弊社でしか作れない「レンブロック」だということ。ミニチュアサイズで作ったレンガのブロックというコンセプトを伝えて行きたいと思っています。「レンブロック」の使用用途は、沢山あると思っています。
また、「レンブロック」は杉の木材を使っているのですが、桜の木や檜、竹などを使って行くことを考えています。
弊社とすれば、脱プラスチックだけが正解だとは考えておらず、プラスチックを進化させてエコにして行くことが大切だと考えています。
弊社は製造メーカーです。プラスチック部品・工業部品を数多く手掛けて来ました。「レンブロック」は雑貨扱いになりますが、私の気持ちとしては、工業部品を作るような、建築部品を作るような心意気で取り組んでいます。

ワイピーシーの母体は、2005年創業の吉山プラスチック工業という、電子部品を製造する成形機メーカーです。電子機器や文房具、化粧品、自動車、医療器具、遊具などを手掛ける大手メーカーさんの部品を製造しています。
2007年に、金型を作る会社として独立したのが、ワイピーシーです。金型を作る一環で、金型技術を生かして自社製品を作って発売したのが「レンブロック」です。営業部隊を持たず、代理店様にお願いして販売をしています。現在は、自社オリジナルの商品とお客様のオリジナル商品の開発に注力しています。
最初、玩具を作ろうとは考えていませんでした。レンガを建築に使うのではなく、大人の趣味として簡単なインテリアや花壇を作ることに使えると考えました。
ただし、レンガにこだわりました。単なるプラスチックだと無機質で面白味もないため、レンガの温かみを出す素材を考えた上での商品開発とし、最初は、ホームセンターで販売して頂いていました。
子ども向けとして使えないかという話があったのですが、丈夫ではないため、壊れてしまう可能性もありました。そこから材料を改良し、子ども仕様としたのが「レンブロック」です。
ただし、カテゴリが変わったことで、子ども向けの「レンブロック」は、「レンブロックキッズ」と呼ぶようにしています。
なぜ、レンガなのかというと、私は子どもの頃からレンガに興味を持っていたからです。私はモノづくりが好きな子どもだったのですが、レンガは触らせてもらえませんでした。レンガを積み上げた記憶はないわけです。しかし、街を歩いていると、レンガ造りの建物はよく見かけます。
私は今の会社でプラスチック事業に関わったことで、研究開発として、素材開発で作りたいと思ったのがレンガでした。木質プラスチックに出会った時、これは、他にはない、差別化できる、質感のある商品ができると思い、試作型を作ったのがスタートでした。
今、レンガの生産量は減少しています。レンガは利益が出ないからです。レンガ建築物も少なくなっています。しかし、将来的には「レンブロック」で家を建てることができるかもしれません。「レンブロック」にはそれほどの可能性があります。事業を受け継いで行くのであれば、それをミッションとして取り組みたいと考えています。

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