
弊社は、新潟県にあるパンメーカーで、ボローニャというブランドでデニッシュパン等を製造しています。
この、デニッシュパンを災害時の非常食というコンセプトで缶に詰め、5年6か月の長期保存が可能なデニッシュパンの缶詰「缶deボローニャ」と、ブリオッシュパンの缶詰「備蓄deボローニャ」も製造しています。「缶deボローニャ」と、「備蓄deボローニャ」は、テレビでも「おいしいパンの缶詰」として紹介されています。
ものづくり補助金で、パン生地発酵機と高効率焼成機設備を導入させて頂きました。
そのことで工程数の減少とボルトネックであった「燃焼直前の発酵」と「焼成」の生産性が向上し、発酵から焼成の作業人員が2人から1人で済むようになり、直接作業時間計は40分から10分に30分削減できました。
また、1回の焼成量が200個から800個と、4倍増加し、焼成回数を36回/日から14回/日に削減しても焼成量は7,200個/日から11,200個/日と、4,000個増加しました。
出荷函数は90,000缶/月から128,800缶/月へと、38,800缶増加することが可能となりました。

「缶deボローニャ」「備蓄deボローニャ」は非常食です。有事の際、皆様の命を救うものです。
2011年の東日本大震災以降、非常食の需要が増えています。「缶deボローニャ」「備蓄deボローニャ」の注文を頂いても供給が追いつかないという状況でした。
ものづくり補助金で、パン生地発酵機と高効率焼成機設備を導入させて頂いたことで、生産性を向上でき、皆様にお届けすることができるようになりました。
非常食のパンと聞くと、皆さん、硬い、乾パンを思い浮かべるでしょう。
市場調査を行ったところ、非常食に対して、「パサパサしている」というイメージを持たれている方が多くいました。では、どのような非常食なら美味しいと思えるかと聞くと、「しっとりしていて、柔らかければ、美味しい」と答えられました。「缶deボローニャ」「備蓄deボローニャ」は、缶なのに、しっとりしていて、柔らかい風味です。
パン生地に練り込む水分値を調整し、しっとり感を出しています。なので、皆さん、「しっとりとして柔らかくて美味しい」と言って頂けます。
今、国内で6社ぐらい、非常食のパンを製造しているメーカーはありますが、デニッシュパンを缶詰に入れた製品は作っていません。その意味では、ブルーオーシャンだと言えます。
ただ、ライバルが多い方が、市場における商品の認知度が上がると思っているので、もっと増えて欲しいと思っています。
弊社の出荷量が年間で約200~250万缶。日本国民が約1億2000万人いることを考えるとたいしたことはありません。人の命を救う非常食がもっと増えて、認知度が上がった方が、世の中に役に立つと思います。

非常食として、ご家庭や会社様で「缶deボローニャ」「備蓄deボローニャ」を、保管して頂ければと思います。
もちろん、パンだけでは飽きてしまいます。ご飯を食べたいとか、パンを食べたいとか、食の好みもバラバラです。非常食は様々な種類があるので、その中のひとつとして、「缶deボローニャ」「備蓄deボローニャ」を活用して頂きたいと思います。
「缶deボローニャ」「備蓄deボローニャ」は、5年6か月の長期保存が可能です。しかし、防災関係の人たちは、「日々使い慣れていないと、備えてはいてもいざという時、準備がしにくい」とおっしゃっています。
「ローリングストック法」というものがあります。これは、古いものから使い、使った分を買い足すことで、常に一定量の食料を備蓄しておく方法です。この方法は、賞味期限切れの心配がなく、非常時にも慣れ親しんだ食事を食べられるというメリットがあります。
弊社でも1日に作れる量に限界があります。日頃から備えて頂きたいと思っています。非常食で推奨されているのは3日分です。ぜひ、有事の際の非常食として、ご用意頂けると嬉しく思います。

会社様で自社に防災非常食を備蓄しておきたい方、防災備蓄品として、BCP(自然災害やパンデミックなどの緊急事態が発生した際に、重要事業を中断させない、あるいは中断しても可能な限り短い期間で復旧させるための計画)として備蓄して頂ければと思います。
また、ノベルティをご検討されている企業様にもお勧めです。「缶deボローニャ」「備蓄deボローニャ」のラベルを企業様のデザインに変えることができます。もらった人は、5年間は捨てません。
あと、実は、音楽事務所さんとは相性がいいんです。八代亜紀さんの事務所で、缶のラベルを八代亜紀さんにして、コンサートに来たファンに向けて販売して頂いたこともあります。
ミュージシャンなどは、発災したとき、復興支援活動で現地に来られます。そのときの配布品とか。被災地の方々も元気がもらえると好評です。音楽事務所関係、ミュージシャン、アニメ関係とも相性はいいと思います。
1日で、日本人、約1億2000万人の朝食を支えている大手食品メーカーさんにすれば、5年に一度しか買って頂けない非常食には参入しづらいと思います。だからこそ、我々のような中小企業が取り組むべき事業だと考えております。

製パンメーカーである庭山綜合食品は、新潟県でボローニャというブランドのパンを製造し、スーパーに卸しています。また、全国のゴルフ場さんでのお土産品、結婚式場の引き出物としても弊社のパンを使って頂いています。
2004年、新潟県中越地方を震源とするマグニチュード6.8の大地震が発生しました。弊社の工場が新潟県にあったことから、被災者さんにパンを送ったところ、パンの賞味期限は当時、7日間だったため、ほとんどのパンを廃棄せざるを得なくなりました。身近な人も助けられなかったという想いから、長期保存ができる、防災備蓄食としてのパンを作ろうとなったという経緯が一つ。もう一つは海上自衛隊さんに知り合いがいて、その人から「こういうパンは作れないですか?」とお話を頂いたことから、開発に踏み切ることになりました。
2004年の新潟県中越地震以降、2011年の東日本大震災の時も非常食の認知度は上がりました。当時は、地震対策として皆さん非常食を準備していましたが、今の日本は、大雪、大雨、台風と自然災害が増えています。その自然災害に対して非常食を備蓄する傾向になっています。
また、弊社の「缶deボローニャ」「備蓄deボローニャ」が注目されたのは、実は新型コロナウイルス感染症なんです。例えば東京都の自宅療養者の食料品として、「缶deボローニャ」「備蓄deボローニャ」が採用されました。今までは地震対策として製造していましたが、今は有事の際の非常食として備蓄される方が増えています。

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