鉄道運行の安全に必要な鉄道レール保線用機器を自主開発

株式会社山崎歯車製作所 
代表取締役 山崎 清水

機械が老朽化したことと、進化した機械を購入するために活用

─御社の主な事業内容を教えてください。

当社は、高い技術を必要とする精密機械加工部品の受注製造から、自社開発製品の製造・販売までオールマイティに行っています。
特徴は、精密機械部品設計・制作の技術をベースに、鉄道運行の安全のために必要な鉄道レール保線用機器を自主開発していることです。鉄道レール保線作業は、絶え間ない列車の運行の間に素早く確実な作業が要求されます。当社の製品はそのような保線マンに絶大な信頼を頂いています。

─どのような背景・目的で本事業に取り組んだのですか?

当社では鉄道運行の安全のために必要な鉄道レール保線用機器を自主開発しているのですが、必要な機器が老朽化したのと、進化した機械が登場したことからものづくり補助金を活用して、DMG森精機製の5軸マシニングセンタ(DMU50 3rD)を導入することにしました。5軸マシニングセンタとは、直線軸XYZの3軸に2軸の回転傾斜軸を追加した加工用機械で、従来にない、より柔軟な加工ができます。導入したことで加工スピードも従来機よりも2~3倍アップしました。

列車の安全運行のためにレールの交換作業が必要

─展示会の出展物(ものづくり補助金を活用して開発した製品・サービス・技術等)について教えてください。

展示会には「2頭式ボルト緊解機」を展示します。これはものづくり補助金で導入した5軸マシニングセンタで加工した部品が内蔵されております。
保線作業現場におけるレールの交換工事のさいに実施される、レール締結ボルトの緩解・緊締作業は、線路閉鎖の限られた時間内に施工を完了させる必要があります。そのためには各工程の作業時間を短縮しなければなりません。設置されたレール締結装置を一気に緩解・緊締するには多くの作業員が必要なうえ、長時間にわたり前屈姿勢で作業するため重労務です。この課題の解決と、沿線環境への配慮となる騒音低減に加え、品質向上の目的のため、「二頭式ボルト緊解機」を開発しました。

─それは世の中にどう役立つのですか?

レールを交換するのは、列車が安全に運行するためです。また、そのために作業員が犠牲になってはいけません。「2頭式ボルト緊解機」は多くの人々を守る機械です。
2台のボルト緊解機を同時に操作するため、片側レールにつき1名での作業が可能となりました。また、立位で作業できるので、作業者の腰等の負担が軽減されます。騒音も一般的なボルト緊解機よりも軽減されています。

─競合と比べての優位性は何なのでしょうか?

当社では鉄道会社と直で取引をしています。そのため、要望に対して的確に対応できるのと、スピードを持って開発することができます。また、鉄道で使用する機械類はどこでも作ることができるというものではありません。技術をノウハウが必要です。そのような点を優位性と考え、他社にない製品の開発を行っています。

─どのような使用シーンを考えているのでしょうか?

レール交換をする作業員の高齢化が問題になっています。作業ではスピード優先ではなく、あくまでも安全第一です。高齢者でも軽くて使いやすく、安全に作業ができる必要があります。また、地球環境への配慮も必要です。「2頭式ボルト緊解機」はそれらの問題を解決できます。

─どのような場所・人に使ってもらいたいと考えているのでしょうか?

当社は、「軽くて使いやすいレール切断機はないか?」と要望されたことから、自社開発製品第1号機として、鉄道用レール切断機「でんでんむし」を製品化しました。続いてレール穿孔機「かぶとむし」を開発・製品化しました。この2つの機種は鉄道業界で高い評価を頂いています。その他、低騒音型電動レンチ「サイレンチ すずむし君」や軌間調整器「カマキリさん」など、従来なかった製品を開発してきました。これからも使いやすい製品を開発してきたいと考えています。

技術スタッフ総出で、新製品の情報をキャッチしたい

─どのようなバイヤーとマッチングしたいとお考えですか?

当社の製品は特殊なため、マッチングできる企業は少ないかもしれません。しかし、技術スタッフ総出で出かける予定です。展示会ではさまざまな企業が新製品を出していると思うので、その情報をキャッチしたいからです。
逆に他社で作られた製品を当社で活用させて頂くこともあると思います。

─補助事業について、今後の展望について教えてください。

今後も少子化・高齢化に応えられる軽量化の製品づくりを目標とし、実績を積み上げ、補助事業の成果を作り出したいと考えています。

出展プロフィール

出展物の業種
機械・部品
補助事業実施年度
平成30年度
補助事業計画名
開発製品の部品加工精密精度向上をもって、他社製品との競争力の強化

企業プロフィール

社名
株式会社山崎歯車製作所
創業年月
昭和37年11月11日
代表者
山﨑清水
本社所在地
〒243-0023 神奈川県厚木市戸田674番地
TEL/FAX
046-228-2239/046-229-1890
WEBサイト

http://www.yamatech.co.jp

資本金
5,000万円
従業員数
70名
取扱製品

部品加工(鉄、ステンレス、他)、軌道メンテナンス機械