ただ置くだけで空中映像が浮かび上がる新しい光学素子

株式会社パリティ・イノベーションズ 
セールスマネージャー 亀島栄司

空中に映像を浮かび上がらせる

─御社の主な事業内容を教えてください。

当社は、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)で研究員をしていた当社の社長・前川聡が、研究成果を持って10年前に立ち上げたベンチャー企業です。
その研究成果を製品化したのが「パリティミラー®」と呼んでいる結像光学素子です。これは、「パリティミラー®」の下に置いたものを空中に映像として浮かび上がらすことができるものです。
当社は光学素子研究開発と空中ディスプレイ応用システム研究開発を行っています。

─どのような背景・目的で本事業に取り組んだのですか?

「パリティミラー®」の技術はできていましたが、製品化する設備が必要だったため、ものづくり補助金を活用することになりました。また、30cm角まで大型化させるための開発としても活用しています。

SFアニメや映画で描かれていた光景が現実のものに

─展示会の出展物(ものづくり補助金を活用して開発した製品・サービス・技術等)について教えてください。

「パリティミラー®」は、ただ置くだけで空中映像を浮かび上がらせる新しい光学素子です。SFのアニメや映画で描かれていた光景が現実のものとなります。
これまでの浮かぶ映像は、AR(拡張現実感)やMR(複合現実感)といった、いわばデバイスを通したイメージの世界でしたが、「パリティミラー®」は実像としての拡張現実を可能にしました。

─それは世の中にどう役立つのですか?

ひとつには、新型コロナウイルス対策になります。というのは、「パリティミラー®」で映し出す空中映像とセンサーを組合わせることで非接触スイッチとして使えるからです。例えばトイレやエレベーターのスイッチに応用することができます。従来からセンサーを使ったスイッチはありますが、視覚として見えないため、どこまで近づけばよいのかわからず、触ってしまうということがあります。空中にボタンがあれば一目瞭然です。
また、自動車業界からも引き合いが多くあります。自動車にはメーターやカーナビなどさまざまな表示があります。それらを空中に映像化すれば見やすく、コントロールも楽になります。

─競合と比べての優位性は何なのでしょうか?

現在、いくつかの企業で同様の製品の開発が進んでいます。当社の「パリティミラー®」は最新のナノ加工技術を駆使して製作したスタンパーで生産する為、生産効率が良く、歩留まりも高いです。現在、15cm角のものは2万円(税抜)、30cm角のものは5万円(税抜)でサンプル販売しています。

─どのような使用シーンを考えているのでしょうか?

例えばエンターテインメントとしての活用があります。VRだとHMD(ヘッドマウントディスプレイ)を装着する必要がありますが、「パリティミラー®」は肉眼で現実の世界の中に描くことができます。映像が飛び出すデジタルサイネージにもなります。

─どのような場所・人に使ってもらいたいと考えているのでしょうか?

いま世界が直面している大きな課題のひとつにウィルス感染があります。ウィルス感染を防ぐ有効な手段は非接触であり、「パリティミラー®」による非接触ユーザーインターフェイスが大きな効果を発揮すると期待されています。

生産性の向上と空中映像品質の向上を目指す

─どのようなバイヤーとマッチングしたいとお考えですか?

「パリティミラー®」はさまざまな業種業態で活用することができます。問い合わせで多いのが、自動車業界、続いて家電業界と広告代理店、ゲーム、教育、医療です。他にも面白いアイディアを持っている企業がたくさんあります。そのような企業とマッチングしたいと考えています。

─補助事業について、今後の展望について教えてください。

まずはコストダウンが今後も継続すべき目標です。もちろん、改善すべき課題もあります。そういうところに今後は注力していきたいと考えています。また、機能的には解像度や透過率を上げ、質を高めるということもあります。
生産性の向上と空中映像品質の向上に資金を投入したいと考えています。

出展プロフィール

出展物の業種
情報・通信
補助事業実施年度
平成25年度
補助事業計画名
マイクロミラーアレイによる空中映像表示用結像光学素子の高機能化

企業プロフィール

社名
株式会社パリティ・イノベーションズ
創業年月
平成22年12月
代表者
前川聡
本社所在地
〒619-0289 京都府相楽郡精華町光台3-5
TEL/FAX
06-6753-8244/050-3737-1134
WEBサイト

http://www.piq.co.jp

資本金
3,000万円
従業員数
9名
取扱製品

光学素子 パリティミラー®