幅広く活用できる遠隔気象・環境モニタリングシステム

株式会社ジョイ・ワールド・パシフィック 
ITビジネス課 リーダー 佐藤 雄太

圃場に行かなくとも状態が見えるものがあれば便利

─御社の主な事業内容を教えてください。

もともとは青森県にある、昭和56年に創業した製造業の会社が母体になっています。その会社の自社製品が、カロリーを測定する機械「カロリーアンサー」です。現在、基本機能の開発は終了しており、改良・販売をメインとしています。
新しい製品開発では、農業のためのIoTシステムを中心としております。農業をテーマとしたのは、青森県という土地柄、アグリビジネス、スマート農業がとても身近だったからです。課題に接することも多く、当社の技術で何かできないかと常に考えていました。

─どのような背景・目的で本事業に取り組んだのですか?

青森県はリンゴ産業が盛んな土地です。当時ご相談いただいた生産者さんは自宅から山などにある圃場(※農産物を育てる場所)まで片道1時間くらいかけて車で行かれていました。当然、天気予報を見ながら「今日はこの資材が必要だ」と計画を立てるのですが、近年はゲリラ豪雨などもあり、その時になってみないと天候がわからず、計画していた作業ができない、ということが往々にしてあります。片道1時間もかけるので、そこでの負担は大きなものがあります。
そのため生産者さんが、行かなくとも圃場の状態が見えるものがあれば便利だということになり、ものづくり補助金を活用して「シーカメラ」を開発することになりました。

現場で必要とされるオールインワンの機能を搭載

─展示会の出展物(ものづくり補助金を活用して開発した製品・サービス・技術等)について教えてください。

「シーカメラ」は、主に農業向けに開発された遠隔気象・環境モニタリングシステムです。
圃場に設置される装置には各種センサーやIPカメラが内蔵されており、圃場の環境データ、気象データ、画像データを収集します。収集したデータは全てクラウド上へ伝送・蓄積され、ユーザーは離れた圃場のデータを自宅や外出先で「いつでも・どこでも」確認することができます。

クラウド上では最新の環境データはもちろん、過去のデータのほか、飽差・積算温度などの農業に役立つ付帯データもすぐに確認できます。
また、絶縁入出力接点を各6点装備しており、圃場の環境制御機器などを遠隔制御できたり、センサー計測値を利用したアラート通知も利用できます。あと、太陽光電源で稼働できることも特徴です。日照がなくとも4~5日は稼働するバッテリーを搭載しています。

─それは世の中にどう役立つのですか?

圃場に行かなければわからないことが総て、データで事前に知ることができます。またハウスの場合は、換気扇や照明、温度などを遠隔で操作することもできます。そのため、様子を見るためだけに出かけるということが不要となります。

─競合と比べての優位性は何なのでしょうか?

農業向けのセンサーや、遠隔の監視カメラなどはいろいろあると思いますが、機能が単体。あるいは組み合わせる方式が多いなか、当社の「シーカメラ」は、オールインワンになっているのが特徴です。

─どのような使用シーンを考えているのでしょうか?

農業はもちろん、建設現場で気象状況を確認したり、騒音を感知する、現場の進捗管理をカメラで撮影する。また、作業員の安全のための熱中症予防対策としても活用して頂いています。建設現場では電源を確保することはできてもコードを引っ張ってくることが困難な場合があるなど、いろいろと需要があります。移動が楽なので、ひとつの建設現場が終わると取り外して別の建設現場に持って行くこともできます。

─どのような場所・人に使ってもらいたいと考えているのでしょうか?

変わった使い方としては、野外イベント現場での活用があります。設営する際、テントが倒壊する恐れがあるため、風速などを計測し、提出する義務があります。その計測と同時にテントの状況をカメラで確認することができます。
他にもさまざまな使用シーンが考えられると思いますし、多くの場所や人に使って頂きたいと思っています。

収集できるデータを活用する方法を提案して行きたい

─どのようなバイヤーとマッチングしたいとお考えですか?

アグリビジネスやスマート農業に取り組んでいる事業者や、建設関係、イベント関係などの他、見張りなどで課題を持っている企業や、離島などでも活用できるので、ユニークな使い方ができる企業とマッチングできればと考えています。

─補助事業について、今後の展望について教えてください。

機能的には現時点である程度網羅されたものになっているので、あとは、収集したデータを業種ごとに、どのように活かすかに注力したいと考えています。例えば生産者なら、データが見れるだけでなく、そのデータを活用しこのような危険があるよと教えてくれるような活用方法を改良する予定です。
もちろん、ご要望に合わせて制御できる機器の開発を行うことも可能です。またカメラをより画質の高いものに交換するスタマイズなどオプションとして提供することができます。

出展プロフィール

出展物の業種
情報・通信
補助事業実施年度
平成25年度
補助事業計画名
自然エネルギーを利用した省電力遠隔モニタリングシステムの試作開発

企業プロフィール

社名
株式会社ジョイ・ワールド・パシフィック
創業年月
昭和56年5月
代表者
木村清勝
本社所在地
〒036-0162 青森県平川市立山前田85番地2
TEL/FAX
0172-44-8133 / 0172-44-8559
WEBサイト

https://www.j-world.co.jp

資本金
1,000万円
従業員数
114名
取扱製品

IoTソリューション、スマート農業などの製品・サービスの開発、販売