クリーンな作業環境で異物除去に効果を発揮

株式会社H&C技術研究所 
代表取締役 田原修

オンリーワンである吸引ブラシ事業が主力製品に成長

─御社の主な事業内容を教えてください。

「人と社会の健康的な空気環境形成のために」を理念として2006年に設立し、健康機器・機能性材料の研究開発・製造販売を一貫して推進しています。
空気清浄機で使われている「集塵」「殺菌」「脱臭」の3つをコアとして展開しており、健康機器には、空気清浄機事業として、島津空気清浄機のメンテナンス事業を基盤事業として継続しています。また、吸引ブラシ事業では、オンリーワンである各種のアレルゲン吸引ブラシ事業が主力製品に成長してきました。

あと、機能材料では、脱臭事業として、光触媒を活性炭ハニカムに添着した、繰り返し使える脱臭剤「エコハニカム炭」を、香港市場へ少量ながらコンスタントに輸出しています。
そして、殺菌事業として今春から想定外の新型コロナウイルス対策として冷陰極低圧水銀灯(殺菌灯)の国内特需が発生したことから、現在11月生産まで受注しています。

─どのような背景・目的で本事業に取り組んだのですか?

島津空気清浄機のメンテナンス事業(修理・オーバーホールおよび交換フィルター販売)は右肩下がりになることは判っていたので、空気清浄技術を活用した、オンリーワン製品の開発を探索しました。
お客様が空気清浄機を買われる目的の一つに、花粉アレルギー対策(室内に入った花粉除去)があります。そこで、花粉を家の中に持ち込ませないために、帰宅時の衣服や屋外に干した洗濯物などに付着した花粉が除去できるブラシを付加した、ハンデイな空気清浄機が有効だと考えました。

展示会に花粉吸引ブラシの試作品を展示したところ、大量受注が舞い込みました。しかし、花粉吸引ブラシは花粉シーズンの1~3月しか売れない季節製品です。フルシーズン売れる製品にするため、吸引ブラシの他分野への応用開発を探索しました。
その頃、布団クリーナーが開発できないかとの要望が寄せられました。そこでフィルターとブラシをダニアレルゲン用に開発してダニアレルゲン吸引ブラシを開発したところ、小型軽量で性能が優れていると香港でヒット。インバウンドの影響で国内でも売れました。
これらの吸引ブラシを各種の展示会に出展したところ、衛生的環境における着衣の異物(ホコリや毛髪)を簡便に除去する業務用の異物吸引ブラシが開発できないかという要望がありました。エアーシャワーや毛髪除去装置などの高価(数十万円~数百万円)な定置形の大型装置、その他に最も普及している数百円の粘着ローラーしかなく、当社の吸引ブラシであれば1万円程度の異物除去製品が可能です。
そこで持っている技術を基盤に、小型軽量で使い勝手が良く、かつ粘着ローラーでは除去できない繊維の折り目の微粒子が容易に除去できるなど利点が多い製品をものづくり補助金で開発することになりました。

今までにないハンディ吸引ブラシ

─展示会の出展物(ものづくり補助金を活用して開発した製品・サービス・技術等)について教えてください。

異物吸引ブラシ、およびその応用製品である充電式アレルゲン吸引ブラシなどです。他にも、まだ製品化していませんが、平成26年度補正ものづくり補助金で開発した携帯型脱臭装置も参考出品の予定です。
「異物吸引ブラシ」はクリーンな作業環境(食品、医薬品、半導体、精密機械、印刷、塗装など)において、着衣に付着した異物除去に効果を発揮します。

【吸引ブラシの特徴】
①粘着ローラーで取れない微粒子も容易に除去。
②ハンデイ・小型軽量で使い勝手が良い。
③フィルターは花粉(約20ミクロン)を99.9%以上捕集。
④電源は乾電池式、充電式、電源コード式など多彩に準備。
⑤スタンド式で収納も便利。

さらに、新開発の「HEPAをベースとした抗ウイルス抗アレルゲンフィルター」を使用することで、着衣に付着したウイルスを含む飛沫痕も除去可能で、安心安全な暮らしやクリーン作業環境に役立ちます。

─それは世の中にどう役立つのですか?

小型軽量で使い勝手が良く、安価なので小規模・中小企業でも求めやすくなっています。また、最も普及している粘着ローラーよりも微粒子除去性能が高いのが特徴です。
衛生的環境下の着衣の異物除去に新方式の異物吸引ブラシが普及することによって食品・医薬品の安全性向上、および半導体や電子部品・精密機械・塗装・印刷などの異物を嫌う分野での高性能な生産性が向上することが期待されます。

─競合と比べての優位性は何なのでしょうか?

同一方式のハンデイ吸引ブラシは市場にありません。着衣の異物除去を目的とする競合品との比較をすれば、下記の優位性が有ります。
・大型装置(エアーシャワー、毛髪除去装置)よりも安価で求めやすい。
・大型装置よりも小型軽量で使い勝手が良い。
・最も普及している粘着ローラーよりも微粒子除去性能が格段に優れる。

─どのような使用シーンを考えているのでしょうか?

衛生的環境で異物を嫌う下記業種における着衣の異物除去です。
・食品、医薬品、バイオ、塗装、印刷など。
・半導体、電子部品、精密機器、医療機器など。

─どのような場所・人に使ってもらいたいと考えているのでしょうか?

上記業種における工場、倉庫、研究室、実験室などに入室する社員・外部者などの着衣の異物除去で活用して頂きたいと考えています。

今後は一般用にも展開する

─どのようなバイヤーとマッチングしたいとお考えですか?

食品、医薬品、バイオ、塗装、印刷、半導体、電子部品、精密機器、医療機器などの分野の購買当事者、および卸や商社などとマッチングしたいと考えています。

─補助事業について、今後の展望について教えてください。

業務用の強力タイプとしてスタートしましたが、今後はこの技術を着物、美術、考古物などの異分野や殺菌分野にも展開することを計画しています。
異物吸引ブラシの拡販の推進強化を図り、特に異分野交流における展示会でのPRを重視する予定です。また、全国規模の大きな展示会を中心に積極的に出展して拡販を行います。展示会出展では、確かな手ごたえを感じています。

出展プロフィール

出展物の業種
医療・生活・ヘルスケア
補助事業実施年度
平成25年度
補助事業計画名
中小規模の食品・医薬品工場における着衣用ハンデイ吸引ブラシの開発

企業プロフィール

社名
株式会社H&C技術研究所
創業年月
平成18年8月
代表者
田原修
本社所在地
〒619-0237 京都府相楽郡精華町1-7 けいはんなプラザ ラボ棟2F
TEL/FAX
0774-98-2291/0774-98-2309
WEBサイト

http://www.handc-techno.co.jp

資本金
300万円
従業員数
2名
取扱製品

健康機器:各種吸引ブラシ、空気清浄機
機能材料:光触媒/活性炭ハニカム、脱臭剤、殺菌灯