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フタにさわらず片手で切れる
トイレットペーパーホルダー「KATATEKO(カタテコ)」

有限会社東海樹脂加工
代表取締役 梅本祐希

感染症対策や介助者の負担軽減に貢献できる

KATATEKO(カタテコ)

─補助事業の成果である製品・サービス・技術等について教えてください。

フタにさわらず片手で切れるトイレットペーパーホルダー「KATATEKO(カタテコ)」を開発しました。

通常、トイレットペーパーホルダーを使う場合、片手で蓋を押さえ、もう片方の手でカットするのが当たり前です。弊社は、従来のトイレットペーパーホルダーとは異なり、フタを2枚に分け、それぞれに役割を持たせ、テコの力を使って片手で簡単にトイレットペーパーをカットできる仕組みをトイレットペーパーホルダーの中に搭載しました。また、カットだけではなく交換も片手でできることも、フタを2枚に分けたことで搭載された機能です。

「KATATEKO」の射出成型用金型を作るために、ものづくり補助金を活用しました。通常のトイレットペーパーホルダーと違い、蓋が2枚あるため、金型の点数も多く開発に時間がかかりました。

─それは世の中にどう役に立つとお考えですか?

新型コロナウイルス感染症が猛威を振るいました。「KATATEKO」は感染症対策に役立ちます。

トイレットペーパーホルダーの蓋は汚れが付着している場合もあり、赤外線のセンサーを当てると、菌が残っているということがあります。そのため、できる限り触りたくないという人は多くいます。

また、私の子育てで、トイレの中で子どもがおとなしくしていないため、子どもを抑えながらトイレットペーパーを片手で切ろうとしても切れなかったという経験があります。それが開発することにした動機ですが、身体の不自由な方や高齢者の方で、トイレットペーパーをひとりで切断できなかった人たちの手助けや、介助者の負担軽減に貢献できると考えています。

KATATEKO(カタテコ)

─競合と比べて優位性は何でしょうか?

従来からワンハンドカットの機能が付いているトイレットペーパーホルダーはあります。ただし、シングル紙しか使えないとか、ミシン目がないとダメだとか、制限があります。「KATATEKO」はテコの力を利用する事で、シングル紙だけでなく、ダブル紙でもトリプル紙でも、関係なく簡単にカットすることができます。

また、トイレットペーパーのなかには、先がどこか分からないものもあります。「KATATEKO」は切った後も分かり易くなっています。さらに、交換まで片手でできます。完全非接触でできるのは、「KATATEKO」だけで現在、特許出願中です。

介護関係、デパート関係、ホテル関係、施設設計者とマッチングしたい

─どのような使用シーンをお考えですか?

1番の目的にしているのは、介護事業です。また、お客様からの声では、触りたくない場所は自宅のトイレではなく、公共施設のトイレだということです。現在、三重県の多気郡明和町で導入していただいていますが、多くの公共施設で採用していただきたいと考えています。

価格は税込6,600円です。トイレットペーパーホルダーは、安いものだと1,000円くらいからありますが、ステンレス製だと1万円を超えるものもあります。少し高価ですが、衛生的な観点や利便性を鑑みるとそれだけの価値は充分ある商品だと自負しています。

例えば、公共施設やデパートやホテルなどでは、イメージアップにもなると思います。

製造風景

─どのような場所・人に使ってもらいたいとお考えですか?

身体の不自由な方や高齢者の方です。とはいえ、健常者でも手を怪我するときもありますし、片手が使えなくなることもあります。なので、一般のご家庭でも使っていただきたいと思います。子どもでも簡単にカットできます。私の娘は開発した当時、3歳になる前でしたが、片手で使うことができました。ユニバーサルデザインで、幅広い年代の方にご利用いただけると思います。

また、今、トイレットペーパー自体が大型化しています。SDGsの関係で輸送コストがかかるためです。「KATATEKO」はそのような大型化したトイレットペーパーとの相性も良いです。

─どのようなバイヤーとマッチングしたいですか?

介護関係、デパート関係、ホテル関係など、そして、公共施設を設計するデザイン会社などとマッチングしたいと考えています。できれば、一度お話しをして弊社の考え方に共感していただける方に採用していただければと思います。

一般の家庭にとって、トイレットペーパーホルダーは買いにくい商品だと思いますし、今あるものを交換するのはハードルが高いと思います。しかし、実際は自分で簡単にできることです。一般家庭への販売を引き受けていただける会社ともお話をしたいと思っています。

製造風景

─今後の展望を教えてください。

「KATATEKO」の金型開発に2年以上の時間をかけています。2020年から事業を開始し、今、3年目くらいです。2022年にクラウドファンディングのMakuake(マクアケ)に出したところ、目標金額 100,000円に対して、1,736,090円も集まりました。ニーズはあると思います。

ただ、今は販売の点では苦戦しています。そのため、「KATATEKO」の認知度を高めるため、他の製品の開発も進めています。「FUMITEKO(フミテコ)」という、トイレのレバーに取り付けて、足で踏んで流すものや、「ロールペーパーホルダーROSSUE(ロッシュ)」という、「KATATEKO」の技術を応用して、机の上でティッシュの代わりにロールペーパーが使えるものなど、シリーズ化して、認知度も高めていきたいと考えています。

新しい事業をやるなら、社会課題に貢献できる製品が良い

会社外観

─御社の概要や特徴、事業内容を教えてください。

社名に樹脂加工と付いている通り、樹脂加工を主に行う会社です。特徴としてはオンリーワンの商品が多いことです。

半導体の基盤を置くための器具や、ロボット、機械のパーツやマシニングセンタを駆使した高精度の通い箱などを制作しています。変わったところだと、三重県伊勢の名物の赤福の、あんこを混ぜるためのヘラを作ったこともあると、先代から聞いています。

梅本祐希様

─どのような背景・目的で本事業に取り組んだのですか?

「KATATEKO」を開発したのは、私の子どもがきっかけでした。子どもや私がもっと快適に使えないかと考えているところに、新型コロナウイルス感染症が流行し、非接触が大切となりました。実はコロナ禍で弊社も、今まであった仕事が軒並みなくなってしまうという、かなりの打撃を受けました。取引先も事務所をたたむといった話が出てくるなか、弊社として受託だけに頼るのではなく、何か新規事業を起こさないといけない状況となりました。

そして、新しい事業をやるなら、社会課題に貢献できる製品が良いとなり、感染症対策や高齢社会でも活躍が期待できるトイレットペーパーホルダー「KATATEKO」を推進するはこびとなりました。

出展情報

Data

出展物の業種
医療・生活・ヘルスケア
補助事業実施年度
令和元年度
補助事業計画名
感染症・超高齢化対策紙巻器の量産化

企業プロフィール

Profile

社名
有限会社東海樹脂加工
創業年月
平成2年6月
代表者
梅本祐希
本社所在地
〒515-0121 三重県松阪市東久保町407-3
TEL/FAX
0598-59-1028/0598-59-1255
ホームページ
https://toukai14.com/
資本金
800万円
従業員数
4名
取扱製品
樹脂事業(ファナック製マシニングセンタ6台保有) / マシニングセンタによる切削加工(取扱材:オール樹脂、アルミ、断熱材他) / 断熱事業(断熱塗料の販売) / 非接触事業(カタテコシリーズ, FUMITEKO, ROSSUE)の製造、販売

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