株式会社アートウインズ 代表取締役 小林 邦宏
工業用の試作品の製造を主な分野とし、設計試作やデザインモデル製造、製品開発から量産までの支援をさせていただいています。生産数は一個から数千個まで幅広く対応し、使用している加工技術も樹脂加工・金属加工・板金加工に表面処理、多岐に渡ります。
もともとは家電メーカー様の製品試作から始めましたが、創業から20年経った現在では、自動車メーカー様や医療関係メーカー様など、様々な分野の試作品を製造しています。
試作製作では企業様に応じた様々なニーズにもちろんお応えしていますし、それ以外に製品の小ロット生産ニーズにもお応えしています。最近あった事例としては、リオオリンピック前のプロジェクター生産を受けました。イベントなどでそのイベントに特化したプロジェクターやスピーカーが数百台だけ必要になった、という場合などよくお声がけいただきますね。
そもそも創業当初の弊社は樹脂加工を中心技術に据えていたのですが、様々なお客様のニーズにお応えするうちに、樹脂加工だけでなくバネや金属、ガラス、表面処理など、様々な技術へと幅を広げ、今では総合試作メーカーとなりました。
弊社では『仕事は断らない』『柔軟な対応をする』という姿勢を大切にしています。試作品は、完成させるまでのルートが一つしかないわけではありません。様々な角度からの試行錯誤を経て、作り上げることになります。頭が固い状態では一つの道しか追えず、よりよい試作品作りにつながらない。だからそうならないための考え方の構築に、会社全体で取り組んでいます。
弊社は人数で言うと70名ぐらいの規模ですが、本社では樹脂加工・金属加工・表面処理を、門真工場では板金加工を行っています。それぞれの分野において専門の企業様にひけをとらないような技術を持つことを目指し、連携して試作品製造に当たっていることは強みでしょう。また、専門性を高めつつ協力するという意識を社内全体で共有し、一人一人が持っていることも強みだと考えています。
これからは時代のニーズに合わせて、医療関係やロボットなどの分野を伸ばしていきたいですね。製品の試作面でも、少量生産面でも、ご支援できる点は色々あると思います。
受注生産を生業としているので実際の製品を展示することはできませんが、代わりに展示会用のモデルを出展する予定です。表面処理加工の新しい提案として弊社技術を盛り込んだ展示モデルにて、技術力をお見せしたいと思います。立体的な模様を施すことで、音と連動して表面が光るスピーカーですとか。最近は歌詞が流れるスピーカーもありますが、そういった特殊な表面処理が必要な製品への対応力をお見せできればと思います。
また、ファイバーレーザーを用いた微細加工もアピールしたいですね。こちらの技術は主にバスバーと呼ばれる、電極と樹脂を一体整形したパーツに使用しています。加工の精度が高くないと成型品に収まらなくなるものでして、これを試作品として高い精度で対応できる企業はあまりありません。
弊社が現在社内で持っていない分野がデザイン分野になります。そこで、プロダクトデザインに関してノウハウがあるデザイン会社さん・設計会社さんとはお話させていただきたいですね。協力できれば、デザイン・設計・試作・量産という一連の流れ全てを行うことができ、さらなる強みができます。