注目の出展企業 「共同技研化学株式会社」(群馬県)

「しっかり固定、だけどしなやか。
矛盾する特性を持った接着フィルムを開発」

共同技研化学株式会社 代表取締役 濱野 尚吉

出展プロフィール

会場
東京
業種
化学工業

3層仕立ての接着フィルムでしっかり、でもしなやか

―御社の主な事業内容についてお聞かせください。

接着フィルムや接着テープの製造販売を行っております。両面テープのようにモノとモノをくっつける製品ですね。PCや家電の筐体パーツの接合だったり、住宅の内装などに使われています。

―ネジやビスで留めるに比べて御社の製品というのはどのような特徴があるのでしょうか?

まずビスのように何箇所も打ち込む必要がないので早く仕上げられる、という点が挙げられます。作業が早い、ということは、人件費などのコストカットにもつながるのですが、その分相応の技術力は必要になります。そのため、人件費が安くコストにそこまで厳しくなる必要のない国ではあまり取り入れられていない分野です。

他にも、ミクロン単位での厚み管理ができるという点もメリットの一つです。先ほど住宅の内装に使われると申し上げましたが、その例で言いますと、例えばシンク。シンクではステンレスと合板の間を接着テープで止めるのですが、その間に生じる1mm程度の隙間も埋められるように発泡体の接着テープを使用します。そうすることで接着しつつ隙間を埋める、ということができるのです。

そして、これは今回の展示品にも関係あることなのですが、接着フィルムを用いることによって、製品全体のゆがみを発生しにくくさせることが可能になります。接着するものには様々な部品が使われており、それぞれが違う特性を持っています。例えば水を吸い込んだり熱を加えたりすることによって起こる膨張率の違いなどがそうですね。そんなモノ同士を同じ条件下に置いておけば、やがてゆがみが発生してしまいます。しかし、接着フィルムを使ってくっつければ、間のフィルムが緩衝材のような役割を果たし、製品のゆがみを防ぐこと出来るのです。これをうまく利用しているのがスマートフォンやタブレットです。透明なのでなかなかわかりづらいですが、これらの製品は、実は接着フィルムの塊なんです。液晶とガラスを接着フィルムでくっつけることによって、時間がたっても画面がゆがまないようになっています。

―今回ご出展していただく製品は、その緩衝する特性と関係があるものですか?

そのとおりです。今回出展させていただくのは、弊社の独自製品でもある分子勾配膜両面テープです。先ほどの緩衝する力ですが、これはフィルムが柔らかければ柔らかいほどその特性は強くなります。しかし柔らかくなると今度は粘着力が落ちてしまうという問題が発生します。この問題を解決したのがこの分子勾配膜両面テープです。具体的には低粘着性の柔らかい層を高粘着性の固い層で挟み込み、粘着層の中に厚み方向に分子量の勾配をかけることで、高い接着力を実現しつつもしなやか、という特性を実現しています。この技術は世界中の学者からも驚きをもって受け入れられ、現在でも研究が進められています。

今後は接着テープだけにとどまらない企業に

―ものづくり補助金はどの部分に利用されましたか?

分子勾配膜両面テープに使われる3層を、同時に押し出す試作機の導入に使用しました。分子勾配膜両面テープはもともと弊社製造の自動車のハンドルなどに使っていたのですが、製品として売り出すと一気に人気となり、次第に個別での注文もいただけるようになってきました。もちろんそれまでも量販設備はあったのですが、今回の試作機はお客様個別の注文への対応のためです。この試作機を導入したおかげで、こういった個別注文にも対応できるようになってきました。

―この製品を今後どうしていきたいですか?

様々な分野に対応できるような製品にしていきたいですね。例えば弊社が開発した「メカニカルファイバーテープ」が良い事例です。アクリル接着材の中にアクリル繊維を投入すると、繊維が分散し、疑似架橋が発生します。これによって硬さを増すことができ、接着力も増すのですが、これに分子勾配膜両面テープの技術を合わせることで、従来のテープにはない強靭さとしなやかさを併せ持った接着テープを誕生させました。今後もこう言った取り組みを続けていきたいと思っています。

―今後の事業展開をお聞かせください。

ずばり、多機能膜を作っていきたいです。これから、化学・樹脂・鉄など、それぞれに縛られた個別メーカーでは対応できないような時代が来ると考えています。そこで弊社ではこれから先、単なるテープ屋というのではなく、もっと広い視点でもっといろいろな役割を持った製品を作っていきたいのです。様々な素材メーカーがある中で、それらの弱点を補いながら研究を進めていく社会。そんな社会にぜひ我々も食い込んでいきたいですね。

企業プロフィール

企業名
共同技研化学株式会社
基本情報
創業年月 昭和54年10月
代表者 濱野 尚吉
所在地 (本社)〒359-0011 埼玉県所沢市南永井940
(富岡工場)〒370-2321 群馬県富岡市岡本1280
TEL/FAX番号 04-2944-5151/04-2944-1396(本社)
Webサイト http://www.kgk-tape.co.jp/
資本金 5,000万円
従業員数 80名
取扱製品 粘着テープ、粘着フィルム

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