注目の出展企業 「株式会社ヒーテック」(宮崎県)

「九州では数少ないアルミの溶体化処理で、
お客様のニーズに寄り添った製造を」

株式会社ヒーテック 取締役工場長 石松 誉至

出展プロフィール

会場
大阪
業種
金属製品製造業

九州では数少ない、アルミの溶体化処理ができる企業

―御社の主な事業内容についてお聞かせください。

金属熱処理といって、熱を加えることで金属を硬くしたりやわらかくしたりする技術を用いた金属加工が主な事業です。

―今回ご出展いただくのはどのような製品になりますか?

溶体化技術を用いたアルミ製品になります。主にバイクや自動車部品に使われるものになります。

「アルミ」と言うと皆さんひとつの成分しか入っていないようなイメージを持たれるかもしれませんが、実はマグネシウムやシリコン、銅など様々な元素が含まれているんです。あくまで母体成分がアルミ、と言うわけなんですね。溶体化処理と言うのは、アルミを熱することでこの含まれている元素をアルミの中に溶かして硬度を上げようというものです。砂糖水をイメージしてもらうとわかりやすいのですが、冷水では溶けないような砂糖の量でもあっためて温水にすればより多く溶けるようになりますよね。同じように、アルミの温度を上げることでしっかりと他の素材を溶かし込んであげるための処理方法です。

溶体化処理にはいろいろな種類があります。その中でも注目してもらいたいのはT4処理とT6処理です。素材の種類によって変わってくる部分はありますが、おおむね400度ほどまで熱して溶体化処理を施したアルミを、その後手を加えずに放置するのがT4処理です。しかし、先程の砂糖の例に例えると、熱して砂糖を溶かし込んだ水を放置していたら、温度が下がっていくにつれて溶けきれなくなった砂糖が出てきますよね。T4処理でも同様で、この溶けきれずに出てきた成分を析出物というのですが、この析出物がアルミの強度を上げてくれるのです。
T4処理では溶体化させた後は放置していましたが、ここに手を加えるのがT6処理です。人工時効というのですが、溶体化処理を行ったアルミを200度ほどの低温状態でキープさせ、より多くの析出物を出させることでT4よりも高い硬度を引き出すことができます。

アルミ以外では鉄鋼製品の加工技術もあります。浸炭という技術を使って鉄鋼に炭素原子をなじませることで硬度を上げると言うものです。通常時の鉄鋼に炭素原子をなじませようとしてもなかなかうまくはいきません。そこで鉄鋼を変態点という金属組織が変化する温度まで持っていき、炭素原子を浸入させる方法です。化粧品をなじませるには顔を温めてからのほうがいいのと同じようなイメージですね。

―様々な処理方法を用いて製造をされていますが、その中でも御社が力を入れている部分はどちらですか?

アルミの熱処理を九州で行っている企業様は少ないのが現状です。機能部品で使われるような部品の製造が可能なので、この部分には力を入れていきたいと考えています。

ものづくり補助金を利用して納期を4分の1に短縮

―ものづくり補助金はどの部分に利用されましたか?

アルミの処理にかかわる設備の増設や強化に利用しました。先程も申し上げたように、九州ではアルミの熱処理というのは盛んではありません。九州でアルミの熱処理を行いたいと言うお客様のご要望は多くありましたが、設備の関係でなかなか皆様に迅速に対応することができていませんでした。しかし今回補助金を利用して炉などの設備を増強したことで、通常120日かかっていた工程を30日程度にまで縮めることができました。そうすることでより多くのお客様に弊社の技術を届けることができています。と同時に、作業自体の効率化も図りました。アルミの加工は複雑な工程の積み重ねで成り立っています。その複雑さを逆手にとって、工程の一つ一つをパズルのピースのように組み合わせるようにして、効率化を実現させました。徹底された効率的でスピーディな作業は弊社独自の強みですね。正直、設備を増強しただけでは上記のような納期短縮は実現できなかったと思います。実際コストカットにもつながっていますので、お客様からも好評の声をいただいております。

―現在の課題はありますか?

弊社の仕事と言うのはお客様の要望に合わせて形が変わっていくものです。そのため、第一に考えなければならないのは、そのお客様のニーズにぴったりと寄り添った製品を作り続けることです。以前よりは確実に納期を早めることができましたが、それでもまだまだ足りないと思っています。これからも作業のスピードや低コスト化というのはこだわっていきたいですし、お客様の声に即座に対応できるような体勢を作り上げていきたいと思っています。

―今後の事業展開をお聞かせください。

今後はアルミ以外にも目を向けて、会社全体の技術の底上げを推し進めていきたいですね。また弊社で扱っているのは自動車やバイクの部品がほとんどなのですが、自動車業界も先が見えにくい状況なので他の産業にも挑戦したいと考えています。どこにお客様の需要があるかを見極めてそれを取り込んでいきたいですね。

企業プロフィール

企業名
株式会社ヒーテック
基本情報
創業年月 1990年12月
代表者 石松 茂徳
本社所在地 〒889-1403 宮崎県児湯郡新富町大字上富田2370
TEL/FAX番号 0983-33-5313/0983-33-5319
Webサイト http://www.heatech.co.jp/
資本金 5000万円
従業員数 12名
取扱製品 主に自動車部品の金属熱処理

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