注目の出展企業 「志幸技研工業株式会社」(東京都)

「『高齢者の生活リズム』というビッグデータから
『孤独死』や『介護』などの社会問題に貢献する」

志幸技研工業株式会社 代表取締役 吉川 裕

出展プロフィール

会場
大阪
業種
電気機械器具製造業

電気の使い方を見れば、その人の生活が見えてくる

―御社の主な事業内容についてお聞かせください。

平成4年の創業以来、ライフラインである東京電力地中送電ケーブルの敷設から付帯設備の点検まで、一貫した施工体制で安定した電力供給に貢献する『電力事業』。電力工事の技術を生かし、東京都、荒川区他の官公庁物件の電気・空調・通信等の設計・施工まで業務を行う『電気設備業』。ビルの建替え時に周囲のアスベスト調査を行う『環境測定事業』。そして、今回の展示会の目玉でもある「ネットミル見守りサービス」を扱う『ネットミル事業』を行っています。

―ネットミル見守りサービスを始めたきっかけを教えてください。

「孤独死」が社会問題になっています。従来の見守りだと工事費がかかったりする欠点があり、孤独死を防げなかったり、気づけなかったりする。我々、長く電力の仕事をやっているので、地元の消防や警察の方などとのつながりがありまして、あるとき、食事をしながら、地元の消防署長さんから「何かないかな?」という相談を受けたんですよ。

この時は電気使って、何かできないかな?と思っただけで、具体的なことは決まっていなかったのですが、「電気による見守り」という企画のパネルを作って展示会に参加しました。すると、同じようなことをやっている電力中央研究所さんという研究所があるというお話をいただき、飛び込んでみたら、一緒にやろうという話になりました。

人の生活と電気の使い方はリンクしているので、使い方を見ていると人の生活がわかるんですよ。そして、電力中央研究所さんは電力業界のシンクタンクでして、博士課程を卒業した方々などが家庭の電気の使い方を独自開発したアルゴリズム解析手法を用い、生活リズムを分析していました。

―どのようなサービスなのでしょうか?

今までの見守りというのは、ホームセキュリティ(警備会社)を起点とした見守りで、「人感センサー」などを使った見守りになります。熱を感じるとセンサーが働き、「動きがあるということ=生活している」と判断されるんです。ただ、これには大きく2つの欠点があります。

1つ目の欠点は「人感センサー」が感知する熱は人でなくても反応するということです。ペットや、エアコンの温風でも人感センサーは反応してしまいます。

2つ目は「異常」しか検知しないということです。機械の故障で異常が感知できていなかったとしても、何もなしとなっていればそれは「正常」ということになります。また、その報告も電話回線を通して送るので、電話が話し中であったり、支払いの問題等々で電話が止められていたりする場合には届きません。届かないということは「正常」と認識してしまうのです。

これでは駄目だということで、電力の観点からアルゴリズム解析を行い高齢者の日常の生活リズムというものを見るようにしたのが、この「ネットミル」です。ネットミルは1分毎に電力の流れをチェックし、日常生活のリズムを解析します。「電気が動いているか、いないか」の見守りではありません。電気がついたのはタイマーなのか、それとも人がつけたのか、それを区別し、人が主体的に操作したものだけを抽出します。また、電話回線ではなく、分電盤に取り付けLTEを通して送るので、情報を送りたいメールアドレスさえ登録しておけば、ご家族やご親戚など、一斉に通知を送ることができます。
実は、「ネットミル」で使っているアルゴリズム分析は日本初となるもので、特許も取得しています。

高齢者の生活リズムという「ビッグデータ」から生み出される新たな挑戦

―ものづくり補助金はどの部分に利用されましたか?

先ほどLTEを通して情報を送るという話をしましたが、挙動をより安定したものにするためにWi-Fi通信を使えるようにしようということでこの助成金を使いました。試作も行い、動作確認もして、いつでも実用化できる段階になっています。ただ、ここで一つの問題がありまして・・・実は高齢者の自宅でWi-Fi環境を持っているところがあまりないのです。施設はというと、Wi-Fi環境を持っているのですが、個別の部屋の電気を見るということができない。これからの時代、高齢者のご家庭でもWi-Fi環境が普及してくると思いますので、先に技術的な環境の準備ができたということで、これからの普及を期待しております。

―ネットミルのこれからの展望を教えてください。

先ほどお話しました、ものづくり補助金を使って実装したWi-Fi環境対応のネットミルもなのですが、これ以外に「スマートメーター」の情報を元にしたネットミルも来年発売予定です。おそらくこちらも日本で初めてになると思います。今までは分電盤につないで、アナログの情報を取得し、解析していましたが、スマートメーターもほとんど変わりません。スマートメーターは従来のアナログの情報をデジタルにして、それを無線で流しているだけなんです。しかも、無線で流しているので住居内に設置しなくてもよくなります。そうすると、見守りされているという雰囲気もなく、入居者が変わっても何もしなくていい。大手の介護事業会社さんとのコラボも今以上に増えてくることでしょう。

さらに、ネットミルで収集したデータは高齢者の生活リズムというビッグデータでもあります。弊社のクラウドサーバと、大手のクラウドサーバをつないで、新サービスを生み出したいと思っています。例えば、保険会社と組めば、こういう生活リズムになった時に入院するといったデータを元に新しい製品を生み出すこともできるでしょう。

―マッチングしたい企業様はどういった企業様ですか?

介護事業会社さんや、サーバにある「高齢者の生活」というビッグデータを使いたい会社さんという感じですかね。保険会社さんと組むと面白いものができるのではないかと思っています。

志幸技研工業株式会社の主な製品や工場風景 

企業プロフィール

企業名
志幸技研工業株式会社
基本情報
創業年月 平成4年4月1日
代表者 吉川 裕
本社所在地 〒116-0011 東京都荒川区西尾久5-7-12
TEL/FAX番号 03-3894-2621/03-3894-2632
Webサイト http://www.cico.co.jp/
資本金 2000万円
従業員数 22名
取扱製品 IOTネットミル見守りサービス、ソーラーポンプ
環境測定器、総合電気工事

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